tableau
セツ・モードセミナーでは、絵画(タブロー)とデッサンを“べつもの”として教えていました。
セツで「デッサン」というのは、物の陰影や立体感を表現する、いわゆる「石膏デッサン」のことではなくて線画(ドローイング)による「人物クロッキー」のことを指します。
「石膏デッサン」と「人物クロッキー」は、セツ・モードセミナーの案内書によれば「機械的な目」と「人間の生きた眼」のちがい、というようにまったく別の表現方法なのですが、その両方の「デッサン」はまた、平面芸術である「絵画」とはまったくのべつものである、という教え方でした。
「絵画の基礎はデッサンである」、というのが世間的な常識だと思うのですが、セツでは、絵画は“色の構図”による平面芸術であり、立体表現であるデッサンとは2次元と3次元のちがいがあるので、分けてそれぞれを勉強しなければならない、ということでした。
平面を構成する線で描く「デッサン」というのもあるのですが、その線画で構成された画面に色を塗っていっても、色の違いによって画面のバランスは崩れるので、色のある世界と無い世界の違い、ということでもあります。
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