「構図、構図」…セツにいる間に何度聞いた言葉でしょう。
「絵画は形と色の構図」というのはセツ先生のタブローに対する定義ですが、ここでいう「構図」とは、つまり画面をどう使うか、という平面芸術における構図(コンポジション)のことです。絵画芸術における「構図」というと遠近法などの立体構図(パースペクティブ)をまず思い浮かべる人も多いのですが、別物です。
構図というのは難しいものです。
「黄金率」なるものも、言葉で納得したがる人には都合のよいものでしょうが、実際に美しかったり力強かったり醜かったりする絵画を「描ける」人には意味のないもののようです。
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